緑黄色社会「夏を生きる」500文字レビュー

 あなたにとって忘れられない夏があるとするならばそれはいつだろうか。

 

 部活に精を出して汗を流した中学時代や高校時代だろうか。

 セミが鳴く通学路を通って学校へ着くも、決して良い環境とは言えない教室で字が滲みながら補講を受けた高校時代だろうか。

 それとも、私服で出かけた花火大会に好きだった人を見かけて声を掛けるも上手く話せなかった夜のことだろうか。

 

 きっと誰にでも忘れられない夏はある。長いようで短い季節。多くの出来事が起きることで色の濃い思い出が毎年できる。それらを体現したのが緑黄色社会の新曲「夏を生きる」だ。

 

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夏を生きる

閉じ込めたいほど早く過ぎ去ってしまうよ

それならばもっと早く駆け抜けてしまえ

 

 サビの前半の歌詞に夏に対する想い全てが詰まっている。思い出を閉じ込めたいけど夏は先へ急ぐ。それを早く駆け抜けろと言ってしまうところに緑黄色社会の今の勢いを感じる。ゆっくりとしたAメロと徐々にテンポが速くなるBメロ。そしてサビの疾走感。夏の移り行くさまをそれぞれのテンポとFM7のコードで綺麗に表している。

 

 バンド自体に勢いがあり、それに呼応するように楽曲は清涼感と爽快感が生まれた。今年注目の夏ソングだ。

 

 

 

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