エレファントカシマシの「扉」とかいう激アツなアルバム
ジャケ写が怖い。夜に「歴史」とか聴くじゃないですか。画面切って付けたらジャケ写が画面に出てゾクッとするんです。そんなめちゃ怖案件です。
で、話は戻してアルバム「扉」です。これが良いアルバムなんだなぁ。骨剥き出しのような鋭利なサウンドもありながらベテランのような味もあるアルバムで。これが後の「町を見下ろす丘」に繋がるのかなって思います。
そんな2004年3月31日リリース!てやんでい!
歴史
コード進行が素敵。2003年のロッキンで歌詞の付いてないこの曲が演奏されたんですけど、それがまぁ良い訳で。みやじは適当な言葉(ハミング)をメロディーに乗せて歌うのが名曲過ぎておかわりしてました。これは「歴史前夜」と名付けられました。
そして音源化された「歴史」なんですけど、歌詞が森鴎外の事を歌っててビックリ。後にみやじが「もうちょっと歌詞書けた」って言ってるんですけど、違う歌詞だったら代表曲として歌われてたのではないかと勝手に考えてます。でもカッコイイ。
F♯→F♯/F→E♭m っていうコード進行もカッコイイ。
化ケモノ青年
聴くと酒が飲みたくなりますよね。良いから酒持ってこいと。レコーディングの最中に曲ができたっていうのを見たことあります。掛け合いでできたとかなんとか。
曲の中でずっと聴こえるギターの音。カッティングがまじで気持ちいい。興奮しますね。朝聴くと元気が、夜聴くと無敵になれます。そんな曲。
地元の朝
エグイくらいに曲の時間が長い。アルバム「風」に収録されている「平成理想主義」に匹敵する曲時間ですよ。それくらいダイナミックな曲になってて、ドラマチックチックといいますか。親孝行の曲なんでそれをすごく感じます。
親孝行と言いながら死に様について考えさせられる曲でして。ここがまた良いなって思います。この時期のみやじの書く歌詞に多く出てくる「死」という概念。それを地元で過ごした朝に浮かぶ...なんか壮大やなぁっと思う深夜帯。
生きている証
父を越える・母を求むる…というのは親孝行だと個人的に考えてますけど、この曲はもろそれなんですよね。それを「ココロ」と言って締める。背筋が伸びる曲ですね。
ロックバンドならではのサウンドが持ち味のアルバムなんですけど、歌詞が両親へ向けて感謝しているような曲が多くて沁みるんですね。サウンド…
一万回目の旅のはじまり
「ロックとはこれだろ!」というみやじの絶唱とギターのウワンウワン鳴っているサウンドがスルメ。恋しくなっちゃう。歌詞カッコイイし。
ポケモンのダークライよりも黒くて、ジャケ写も相まってこの曲は黒が似合うのよ。歌詞に「灰色」が出て黒系だし、この曲は実質クロちゃん。アルバム「安田大サーカス」の楽曲「クロちゃん」よね。
ディンドン
このアルバムの中でも明るい曲でたまらんよね。多分なんですけど、「ディンドン」っていう歌詞の響きと浮かんだコードやメロディーで作ったような気がします。それも愛せるよね。
にしても現実世界と高みを目指す目標こ入り交じりがエグい。歌詞がよう分からんけど、それさえも愛してしまうからこれは愛人のような曲。
必ずつかまえろ
アルバム「ライフ」の「女神になって」と被る。サウンドがね。歌詞の畳み掛けがエグいくらいにクセになっちゃう。これに乗っかるバンドサウンドがたまらん。おい、酒持ってこい。
チャンスだったり自由っていうのを「必ずつかまえろ」と言っている訳です。当たり前がカッコイイなぁまじで。
またまたですけど、夜に聴くと無敵になれるので是非!
星くずの中のジパング
“義によって死んだヒーロー”
この歌詞のカッコ良さよね。その歌詞に合うように広がるメロディーとコードの明るさ。みやじのファルセットもまた魅力で聴きモノでして。そこがたまらんのよね。
ただ、あまり聴いた事が無くて…。聴いても頭に残ってなくて。悲しい…。ごめんちゃい案件よね。
イージー
ロックバラード。最高に良き。しんみりとした時に聴くと泣けるのでハンカチ持って聴いてください。
ヒトや男・女に対するイメージを歌詞にしてる訳ですけど、最後に締める言葉が、
あなたを あなたを もっと知りたい でも
結論 結論 それが結論
なのでジワァとなりながら聴けて感動なんすよね。そこが好きでして。母性を感じますよね、これは。偉大な母のような曲。ママ~ですよ。ボヘミアン・ラプソディよね。
傷だらけの夜明け
「生きている証」が出ましたけど、弾き語り主体の曲が多数あって被るのよね。でもこの曲は普通に良きでカッコイイ。冬の夜に聴くと泣ける。まじな話。っていうか「イージー」からの流れが完璧すぎ…。
これを高校の時に聴いてジンワリした訳ですけど、
ふさわしい 傷だらけの夜明けに
この歌詞が胸にきまして。カッコイイのよね。子守唄のような安心感というか。母親がいるような安心感がこの曲にはあって、素敵だなぁと毎回思います。
パワー・イン・ザ・ワールド
バラードが続いてヒリヒリするようなロックサウンド。ここまでくると暴力的よね。音が鋭利すぎて関市の刃物思い出すわ。
入りの歌詞がまたカッコ良くて。
何度目の太陽だ 何度目の月だ
伊達や酔狂じゃねぇ
パワー・イン・ザ・ワールド
これで飯食えますよ。この時のみやじの殺人的なキラーフレーズが「伊達や酔狂じゃねぇ」でして。(半年後に「達者であれよ」という曲で3回目の登場)
コード進行も変態すぎて大好きで。もうよう分からん。あとで耳コピしますけど、F♯の音が最高に気持ち良い。たまらんよね。
間奏のギターソロがカッコイイのでオススメしたいっす。
・最後に
制作期間がギリギリな中で作られたアルバムなんですけど、これがもうちょい時間あって推敲が重ねられたら…きっとえげつないアルバムになったのかなって思います。そしたらロックロックすぎてスピッツの草野さんが正座しながら前転して聴いちゃうアルバムになったかなと感じちゃう。
そんなカッコイイアルバム「扉」の話。