エレファントカシマシの「風」とかいう背筋が伸びるアルバム
早いものでエレカシの大好きな3作の最後の1枚になりました。(涙)
このアルバムの何が好きかって言ったら哀愁というか…アルバム「扉」同様に時間が無い中で作られたので荒削りな曲が多いんすよね。そういうとこが好きです。
これを高校3年の時に聴いて鳥肌が立ったので、その想いをぶつけてみます。いきますぅ~!!2004年9月29日リリース!アルバム「ライフ」から今作まで半年前後でリリースしたカツカツアルバムのトリを飾ります!ではどうぞ!
平成理想主義
9分18秒という長い曲。「東京の空」というエレカシの曲の長さに匹敵するんですよね。その曲もカッコイイんですけど。
で、この曲の展開がドラマチックチック過ぎるんですよ。2番が終わったタイミングでギターソロが入ってみやじの裏声を使ったシャウトが聴こえて昇天。そっからのメロディーが海岸線を彷彿とさせまして。夜の海によう合うんすわ。
まぁ、今聴くと「令和理想主義」なんすけどね。
達者であれよ
イントロからカッコイイ。2009年の野音で歌ってたのをDVDで観たんですけど、石くんのギタープレイに興奮したよね。カッコ良すぎて。歌詞に出てくるキラーフレーズ「伊達や酔狂じゃねぇ」がここで再登場する訳よ。もうね、興奮が止まらん。
ドラムとベースの太すぎるサウンドがまた良きで。それに乗っかるギターとみやじの声。それだけで飯が食えるので朝ご飯にオススメしたい。
友達がいるのさ
この曲を書くために記事を書いてる気がするんですけど、これは国歌にならないといけない曲ですよ。マジで。
東京中の電気を消して 夜空を見上げてえな
という野音のために作られたかのような歌詞から始まって、
「おい、あいつまたでっかい事やろうとしてるぜ」
というセリフがまぁカッコ良くて。背中押されて前進するというか、非常に良きなんすよ。これが「俺たちの明日」に繋がるのかなって思ってます。
あと!ここの歌詞!
乱立する文明のはざまを
一笑、一蹴、偏執、哀愁
歩いていくぜ
の真ん中の行。韻の踏み方がたまらんなぁって。ここがすごく好きなんすよ。ここのバンドサウンドの盛り上がりというか、一体感のある感じがすごく好きです。
これを聴けたら泣きたいというか、実際に去年のZeppの名古屋公演で泣いたわ。今年映像化されたLIVEなんすけど。この曲好きなんであと3時間話しても良いですかね。(次の機会にしろ)
人間って何だ
この曲ってコードが3つとか4つしか出てこんかった気がするんですけど、まぁ暗黒を表してる曲でして。暗いのよね。で、タイトルの通りなんやけどそこがたまらんというか。
ひたすら「人間って何だ」と問う曲で、スーパーマンになるしかないと言ってみたりする訳で。これを夜に聴いて怖くなった思い出があります。Cmというコードが不気味。
夜と朝のあいだに…
弾き語り主体の曲。明るい曲やなぁって。このアルバムの中でも肩の力を抜いて聴けるレアな曲なんよね。
何かの記事で読んだんですけど、この時のレコード会社が東芝EMIでして。その東芝EMI期は深夜~明朝の時間帯に合う曲が多いこと。それの集大成がこの曲かなって思います。タイトルで判断した訳ですけどね。
とりま良きよね。
DJ In My Life
「侍」という歌詞が出るのに「DJ」でしょ。多分韻の踏み方というか、歌詞で遊ぶ形がこの曲に表れていったように感じます。
まぁバンドサウンドがカッコイイのよ。夜すぎてバーに行きたくなっちゃう音作り。これを爆音で夜の高速道路を走ると逆走しますよ。気が狂っちまう。それくらいカッコイイし、警察官も取り調べで踊ってまうかもやもんね。これこそ DJポリス なんちって。
定め
コード進行とサビのピアノの下がっていく音が好きなんすよ。個人的にも好きな曲でして。ただ、時間に余裕があったら良い曲になってたのになぁと感じます。こういった曲があと2曲続きます。
ドラムのトミのアグレッシブなプレイが興奮よね。こういうの大好きで、これをアルバム「RAINBOW」のツアーでやったとセトリで見た時は「観たかったぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」と崩れ落ちましたもん。それくらい好きでして。カラオケで歌うと気持ち良いけど周りは知らんので冷めます。ご注意を。
勝利を目指すもの
今だ!テイク・ア・チャンス
この2曲はまとめて書きたいんですけど、未完成感が否めないんすよね。時間の制約がどうしても来てしまったなぁと。ドラムのトミが活発でカッコイイのはありますけど。歌詞もみやじだったらもっとエグいくらいに良いものが作れたのでは…?と思うんです。ただ時間が…。悔しい。
風
そんな3曲を吹き飛ばすこの曲の力強さ。もはや聖域。弾き語り主体で転調したラスサビでバンドサウンドが入るんですけど、それがまた良きで。
特に、
いつか通ったとおりを 辿り来た気がする
「いいのかい?」なんてさ 死ぬのかい?オレは
という歌詞。グサッと来ましたよ。死を意識しとるのが読めるんですけど、「いずれ来る死は避けられない」と歌っとるような歌詞なんすよね。実際にこの8年後にみやじは突発性難聴になりましたし、老いを感じる事がこの時期はよく歌詞に出てきます。シンプルに刺さるんすよね。
これを桜の花、舞い上がる武道館でやった時よ。もう感動よね。是非是非。
・最後に
アルバム「風」はどうでしたでしょうか。一般的に言うとこの時期は過渡期なんでしょうけど、この過渡期があったから「町を見下ろす丘」ができたり「俺たちの明日」での再ブレイクに繋がったのかなと思います。
聴くのが怖いようなアルバムですけど、聴けば聴くほど味わい深いアルバムだと思うので、是非サブスク等で聴いてみてください。深夜に聴いて過度刹那くなってください。
ではでは。オーライ。