Wonderful&Beautiful/レミオロメン
「Wonderful&Beautiful」/レミオロメン
2007年12月12日に発売。レミオロメンが発売した11枚目(通算12枚目)のシングル。
(収録曲)
1.Wonderful&Beautiful
2.Wonderland
3.リズム
どうも、「アルバムがブログの紹介だろ」という概念を壊してシングルの紹介をします、オールドマンです。よろしくお願いします。
突然ですが、レミオロメン と 冬 と聞かされたら何を浮かべますか?多くの方は、
「粉雪だろこのばか」
という声が聞こえてきますが、その声を無視して「Wonderful & Beautiful」という人がいます。すいません、僕です。本当にすいません。
今回紹介するのは今日発売から10年を迎えたレミオロメンのシングル「Wonderful&Beautiful」です。以下長いため「ワンダ」と略させていただきます。
打つのがめんどくs…(ry
2007年と言えば…コブクロの「蕾」やミスチルの「旅立ちの唄」がリリースされた年ですね。桑田さんの「風の詩を聴かせて」「明日晴れるかな」「ダーリン」という3部作が発売されましたし、秋川雅史さんの「千の風になって」がミリオンヒットしました。そんな年でした。
ちなみにアモーレ平愛梨の誕生日です。おめでたいですね。アモーーレ!(アメトーーク感)
もう10年前なんですね…。もう歳とったなぁ。そんなことを思いながら書いていきます。
1.Wonderful&Beautiful
冬に似合う曲。半音下げのキーのため、要所要所のピアノが凍えて聴こえます。タイアップはないものの、どこか光を探して彷徨う。そんな曲です。
6キロ前から渋滞の列が
スキー板の様に 冬の首都高を
交互に滑った 僕は苛ついた
渋滞は苦手さ
そうです。場所は首都高。季節は冬。実際、MVでは車に乗って渋滞を待っている藤巻亮太が見れます。
この時期は「粉雪」のヒットで迷走していた時期であり、「粉雪」を超える曲を作らないとと焦っていた時期でもあります。心理的にも焦っているのが読み取れます。
あの藤巻さんがイラつく…?相当でしょう。
都会は溢れて 田舎が足りない
それとも逆か 似たようなものか
来ましたね。現実と自分の心理的な部分を重ね歌詞にする。ミスチルの「タガタメ」という曲にもそんな技法が使われています。簡単にいうと、
・「サビ前は目の前の想像しやすい景色」
・「サビは壮大な歌詞」
です。これを得意としているのは、桜井和寿と藤巻亮太かなって考えています。(他は調べます)
Wonderful 間違いもある
&Beautiful 不完全でも
そこがいいって君が笑ってくれたら
Wonderful 救われるかな
&Beautiful どんな背伸びも
自分を越えられなくて
光を探したのさ
書いていて、これはファンに向けての曲かなって思います。ファンにとっては好きなアーティストの新曲は常にワクワクしながら聴くものです。初聴であれば「間違い」や「楽しい」という概念はないと感じます。
が、が、今まで聴いてきて「違う」や「今までの音楽性はどこへ…」という思考に陥ると思いますね。満足のいかない曲になっても、「君=ファン」が笑ってくれたらそれで良い…。と読み取れました。
それは次にも出てきます。
トンネル前から出口の天気が
わかっていたなら傘はいるのか
何のためのもしも 誰のための未来
僕は君を守れているかい
「もしも」は何のためにあって、「未来」は何のためにあるかは知りません。その「もしも」が「今」に繋がり、「未来」へレールが敷かれています。
でも、今はそんな未来はいりません。例えトンネルの前の天気を知っていても、知った未来は楽しく無いでしょうし、自分で作っていく未来だから楽しいのでしょう。
そのための「もしも」であり、「未来」でもあると考えました。その先に君がいて守る…。そんなイメージです。
Wonderful 不確かであれ
&Beautiful 不自由であれ
ここでいいって君が笑ってくれたら
Wonderful 限界はない
&Beautiful どんな小さな
幸せも見つけ出し
光で照らし出すよ
ここで表す「不自由」と「不確か」はレミオロメンのオリコンランキングに対する立ち位置だと思います。いわゆる「不安」な心情が表されています。
前作「蛍/RUN」が「茜空」よりも累計枚数が下回り、「粉雪」で売れたあの時の地位は寧ろ不自由であり、不確かであると感じます。
2番のサビこそ、藤巻亮太の感情が吐露されている歌詞でもあります。
Wonderful 冷たい雪ね
&Beautiful 絡めた指を
ほどかないでって 君は笑って泣いたね
誰かここの
「泣いたね」
のストリングスとギター・ベース・ドラムの音が好きなんですが、誰か分かる方はいますか?
分かる方はいますか?
大事な事なので2回言わせてもらいました。
Wonderful 変わりたいんだ
&Beautiful 奇跡だろうと
降りしきる雪を越え
光を探したのさ
あなたを探したのさ
今まで内面の心境を吐き出してきましたが、最後は希望を持って締めています。泥臭くても良い、奇跡だろうと良い。今の心境を変えたくて歌っている気がします。
叫ぶ様に歌う姿が迷走している藤巻亮太を表している様で、でもどこかカッコよくて…。
ここが曲としてカッコいいところだと僕は思っています。
総括
ワンダは「粉雪」の幻影を追い続けて出した曲と感じています。「茜空」「蛍・RUN」そして今作。重い曲が続き、それが粉雪でつかんだファン層を離れさせたと各々の掲示板などで見ます。分からなくもないですし、実際抱え込んでいたのも藤巻さん自身あると思います。
僕は「粉雪」も好きですが、冬という人恋しい季節にぴったりなのは「Wonderful&Beautiful」です。
2.Wonderland
映画「スマイル 聖夜の奇跡」の主題歌でした。この映画は知らないので、ゲオであったら30枚の限度のレンタルCDと次いでに借りたいと思いm(ry…
この曲はFNSでも歌われていたのですが、いつ歌ったのか覚えていません。見返したいのですが、確かデイリーモーションなので、見れたら見たいなぁと…。
何処まで行ったって 終わりはなくて
風が吹き込む方角へ 旅に出るんだ
歌詞の中で3回出てきているので、1番伝えたい言葉かなと考えました。表題曲は「光を探す」というコンセプトですが、この曲は「旅をする」というコンセプトですね。
ポップな、だけど切ない未来に進む「応援歌」と感じます。
迷いながら、でも旅をしよう。多種多様な振幅過多なものに。(まず振幅過多って何だ?)
分かっているんだ ”予定” はないだろ?
彼方を感じるんだ Wonderland
「余白」とは、時に人を困惑させ、時にリフレッシュさせるものです。マイナス か プラス か。
遠くにあるもの=彼方 が身近にないから人は頑張れて、それに向けて人は汗を流すから強くなるのかと。
「始まり」そこから最も遠くまで
来ているはずなのに
一歩も進めていないような
錯覚と矛盾に可能性 見出そうとしている
ここの前田さんのベースがたまらないです。(知らんわ)
話は戻しまして…。
「Wonderland」という目指すべき夢や自分だけの島に行こうとしている。けど、進めていない現状。一歩進んだようで始まりからゴールに近づいた「錯覚」と、まだまだ進めていない「矛盾」が取り憑いています。その可能性、実は何か進めるための「衝動」なのではないかと感じます。
これこそ プラス と捉えるか マイナス と捉えるか。
自分の成長を認めれるかの究極の歌詞です。
きっと未来は誰からも等距離の Wonderlamd
もっと笑顔を もっと想いを
もっと素直に 感じるままに
響かしてよ 届かしてよ
彼方なら目の前だ Wonderland
「等距離」から「目の前」にあるWonderland。いずれ自分にも来るんだという我慢強さ。そのままのの言葉で伝えたら相手は聞いてくれるでしょう。
着飾った言葉ではなく、等身大の言葉を。
総括
ワンダから受け取った暗い雰囲気を明るくさせる重要な繋ぎの曲。ギターが気持ちいいポップロックという名の曲。「Wonderlamd」という夢に向かって余白を活かしながら、でも着飾らず等身大の言葉で届ける曲。
いずれ、彼方を越えて自分のものにするための「Wonderlamd」へ。そんな曲。
3.リズム
前々作のシングル「茜空」に引き続きJRAのイメージソングとして起用された曲でした。ベースの前田さんが作曲の曲であり、暗闇にあるキラキラした曲です。(ん?)
1番終わりから2番始まりの間に聴かれるストリングスとバンドサウンドの融合がたまらないです。
違う鼓動で 同じ時間を生きている
公倍数で 君と奇跡のようなハーモニー
人は不思議なもので、同じ「心臓」という器官がありながらも、動くスピードは人それぞれで生きています。今こうしている間にも人は生きていて、でもその裏には死んでいく人もいます。
すなわち、奏でる鼓動は「奇跡のハーモニー」と感じます。
向かい風の向こう側の 新しい未来を探しに行く
頭の隅から 身体の奥まで
細胞全てが自分だってことを
明日へ繋ぐリレーさ その一寸先の暗闇を走って
心臓が刻む音 そのリズムで
向かい風さえも自分のものにしてしまい、その向こうまでの未来を探しに行く決意表明が読み取れます。どんな小さな身体でも生きるためなら身体全てを使う。それは全身であり、頭からつま先までであると。
頭は考えるために、目は見るために、
鼻は匂いを嗅ぐために、口は食べるために、
耳は聞くために、
手は掴むために、足は走るために (報道ステーション出演回より)
全身を使うことには理由があり、全部の力を使うことで最善の結果に繋がる。これが「全力」であると考えています。これは元プロ野球選手の田口壮さんが話されていて、印象に残っています。
ちなみに僕の座右の銘でもあります。(いや初耳やで…)
新しい未来の先に 新しい宇宙が広がっていく
声にならなくて 風が吹かなくて
後悔した事をやり直せる
「未来」の先には「宇宙」が広がっています。銀河系という話ではなく、単純に見たことのない世界という話です。誰も自分の未来の先は見たことがありません。しかし、未来は結果論です。
「未来」を変えるには、「過去」をどれだけ見つめ合えるか。過去こそが自分を変えれる近道じゃないかと。後悔しているならやり直せばいい。やり直したところで結果が変わらなくても、一つ行動を起こしたという点では成長したことだと感じます。
涙は流すためにあります。泣くことも同じです。泣くことは立ち上がることです。涙の氵が立ち上がる土台を作る。人は泣いた分だけ立ち上がるのです。
向かい風の向こう側の 新しい未来を探しに行く
頭の隅から 身体の奥まで
細胞全てが自分だってことを
明日へ繋ぐリレーさ その一寸先の暗闇を走って
心臓が刻む音 そのリズムで
奇跡のハーモニーで
追加された文は「奇跡のハーモニーで」です。心臓の鼓動は奇跡のようで、でも与えられた回数を今日も刻んでいます。それと同時に「明日へ繋ぐリレー」でもあります。
今日繋いだリズムを絶やすことなく次へ渡す。命はバトンであり、人生はリレーなのです。それがここに表されています。
総括
自分の人生は自分が主役であり、誰の代えがいないゲームです。答えは人それぞれで答えがなく、時に鮮やかで時に泥臭いです。そして成長していく中で様々なものを受け止めて生きていくでしょう。矛盾と優しさ、愛…。その時に見る表情は無限なので、多種多様な顔を引っ提げて僕たちは生きています。
どうせ生きているなら、今しかできない事をしてやりましょう。笑われても良いんです。後悔さえしなければ良い。そんな曲です。
後にこのシングルを引っ提げてツアーを行いました。その際に、
本編1曲目⇨Wonderland
本編ラスト⇨Wonderful&Beautiful
全体ラスト⇨リズム
と演奏しました。イントロの爆発力はWonderlandの方が凄まじいですし、実際DVDを鑑賞していて鳥肌が立ちました。本編をワンダで締めるところにレミオロメンなりの決意表明が見えましたし、リズムで全体を締めるところは「これからもレミオロメンのレミオロメンにしか無いサウンドで頑張るぜ」という意気込みが見えました。
このLIVEでのリズムは原曲キーで収録されていますが、アルバムを引っ提げて行ったツアーは半音下げで収録されています。
アルバム「風のクロマ」は「HORIZON」と違い、藤巻亮太の苦悩の末に導き出した曲が多いです。その中で軸となるのはワンダであり、ワンダによって「風のクロマ」の進む方向が決まったにで、この曲の持つ世界観は当時のレミオロメンを支えていると感じました。
まとめ
「Wonderful&Beautiful」は冬の名曲です。冬の名曲は多々ありますが、ドキドキするような曲ではなく、冬から春に向けて花を咲かす曲だと感じました。「粉雪」とは違う角度です。
僕はこの曲、トラウマであまり聴きたくないです。しかし、聴いて背中を押してくれたり、あの日の後悔をしたくないという失敗を繰り返さないための曲で、時々聴かないとやっていけないです。(どっちだ)
3曲には一貫して繋がりがあり、「冬から春を越える」というコンセプトがあるのかと考えたほどです。僕はこのシングルが好きでいつか話せれたら…。と思い、今回このような形で紹介できて良かったです。
今回のシングル紹介はここまで!紹介というより自分の自己満足が多いですが、トラウマながらも好きな曲なので、大目にみてください。(汗)
自分なりの「Wonderful & Beautiful」の解釈をしたので読んでいる皆さんに伝われば良いなと感じています。駄文と乱文で申し訳無いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。