フジファブリックのFevermanツアー、Zepp NagoyaはFEVER状態で復活のF
開演前の17:15頃のこと。整理番号が呼ばれるのを待ってた時にイヤホンから「茜色の夕日」が流れてきた。ふと空を見上げた。名古屋のビル街からちょうど太陽が傾いていた。
少し思い出すものがあった。僕がフジファブリックに出会ったことを。そして、このバンドの音楽に触れて過ごした高校時代を。僕は思い出していた。
思い出したら感傷的になったからやめた。
そんなフジファブリックのLIVEを最新アルバム「F」にちなんで、様々な「F」で書いていこうと思う。
ではどうぞ。
最初のF (First)
客入れのSEで涙腺崩壊しそう。2回目のフジファブリックのLIVEは楽しみでしかないから逆に怖い。
会場の中に入る。女性の方が多くいるように感じた。最近のフジファブリックのアルバムは全世代の全人類に突き刺さってるんじゃないのか。特に最新アルバムの「F」はそうだ。突き刺してる。そう思った。
実際に「F」というアルバムから惜しみなく全曲をLIVEで演奏されたがもろそうだ。全員をギターの弦で、狂った6本のハガネで観てる人を突き刺した。
キーボードの白と黒の間で突き刺した。
ベースの狂った4本の極太のハガネで突き刺した。
ドラムも不可思議なビートで震わせて狂わせた。
アルバム「F」で観てる人を突き刺しにいってたし、それ以外の曲でも突き刺しにいってた。初めからぶっ飛んで昂った。そんな「First」のF。
贅沢かつ全部使うF (Full)
ギターでありボーカルの総くんが
15周年という事で過去にリリースしたアルバムから1曲ずつ選んで演奏したいと思います
と言って本当に1曲ずつ選んで演奏。これに感動して僕は涙が零れた。すごく贅沢な時間。
以下が選ばれた曲の一覧。
・フジファブリック→「花」
・FAB FOX→「銀河」
・TEENAGER→「若者のすべて」
・CHRONICLE→「Sugar!!」
・MUSIC→「夜明けのBEAT」
・STAR→「Drop」
・VOYAGER→「徒然モノクローム」
・LIFE→「LIFE」
・STAND!!→「SUPER!!」
アルバム「F」は全曲演奏したので。まぁ「F」のツアーだし。
こんなにも代表曲も交えたLIVEって無かったんじゃないのかな!?って勢いのLIVEで、「桜の季節」のあの一節が終始グルグル頭の中を回った。
感動しているぅ〜
アルバム「F」を、そして過去リリースしたアルバムを思う存分使う。そんな「Full」のF。
安定のゆる~くて自由なMC (Freedom)
ゆる~いMCは安定で定番で癒された。キーボードのダイちゃんが総くんの代わりに名古屋に来て宣伝周りをしたり、ベースのかとをさんの一生分というくらいの量の手羽先を食べて食べれなくなったという話で盛り上がる。この辺のゆる~い感じがまたフジファブリックの特徴で、それを今回も観れたのが良かった。
そして!ドラムの豊夢さんへ。「15年前は何をしていたか」の質問に「まだバンドを組んでいてレコーディングをしていた」と話す。
豊夢さんの組んでたバンドとフジファブリックはかつて同じレーベルで、斉藤和義さんのレコーディングで総くんと豊夢さんは出会って今に至ると。初の共同作業はアルバム「LIFE」とのこと。いやぁ、15年の時は深い。
ゆる~いMCだけでなく、時に真剣な表情で話す場面も。特に志村さんについては真剣そのもの。「志村くんの作った曲もこれから演奏していきます」の言葉で感動の嵐。そして総くんが「志村正彦!」ってメンバー紹介したのも胸が熱くなった。このバンドには志村さんが今もどこかにいるような気がする。
そんな自由でゆる~く、でも真剣に話をする振り幅が広いMC。「Freedom」のF。
フジファブリックの未来 (Future)
あれは「銀河」でのこと。総くんの弾くパートが変化していた。特にサビは志村さんのパートを今まで弾いていたが、がである。今回のLIVEでは自分のパートを弾いていたのだ。これは一大ニュースであってもろ速報レベル。サビは総くんのパートを弾いてた。
このパートを歌いながら弾くのはエグい。ジャグリングしながら飯を食うみたいなもん。ホンマにエグい。そこは過去と違って未来に向かって新しくも元に戻ったように感じたり、原点回帰感をすごく感じた。
あとは「東京」でのこと。リズム隊のエロさ全開な曲に総くんがギターを肩に掛けてハンドマイクでラップ。これがまた良き。コールアンドレスポンスもあって会場の熱気は最高潮。
ラップの内容も過去曲・アルバム「F」の曲の一節やタイトルを用いて言葉で殴り倒していた。そう、Mr.SOHの誕生である。演奏といい全てがカッコよく視えた。「東京」は名曲。間違いない。
アンコール明けてからアルバム「TEENAGER」から曲を演奏していない事に気付く。「ロマネ」辺り演奏してほしいなぁって思って音が鳴る。
聴こえてきた。そうだ。「若者のすべて」だ。
この曲を聴くために生きてきた気がした。何も言えない。3人になってもこの曲が放つ存在感はとてつもない。
この曲が終わると何を演奏するのかと観客はソワソワ。ステージ上では楽器を変えるだのでワサワサ。新曲の紹介でザワザワ。そして音が鳴る。
「オーバーライト」
シンガロング(叫ぶタイプの声出す曲)で、「チャンチャンチャチャチャ」というバレーとかの応援で使われる「日本チャチャチャ」のリズムに似てた。豊夢さんがドラムを叩いてたという事もあって椎名林檎の「NIPPON」が浮かんだ。他の人はどうだったんだろう…?(知らんわ)
爽快かつ高揚する曲で、これは早く欲しい。去年のパターンでいけば配信シングルとして来月辺りにリリースされるのかな。(配信シングル「電光石火」参照)
過去曲で終わるのかと思ったら新曲を演奏してLIVEを締める。こんなカッコイイ終わり方あります?
ただでさえ「F」という新しいアルバムをリリースしたのに、それよりも新しい曲を演奏する。「F」は「オーバーライト」に比べて若干古い。フジファブリックは歩みを止めてない事を証明した。つまり前進しているということ。
15周年、大阪城ホールの記念LIVE、現状に甘えることなく新曲を製作して発表していき先の未来へ向けて進んでいる。そんな「Future」のF。
最後に (Finaly)
アルバム「F」はフジファブリックの頭文字(F)でもあり、最後にリリースしても良いくらいの温度感で制作されたアルバムであって最高傑作な訳です。所謂ファイナル(Final)的なもの。
でも歩みを止めないと総くんは宣言した。志村さんの作った曲、それよりもバンドが3人とも好きだからと言った時には心が熱くなった。そういえば志村さんを含めたら4人(Four)だし。多分ここから始まり(First)だと観ていて感じた
これは全人類必見で必聴のLIVE。間違いない。そんな事を終電(所謂「夜汽車」)に乗りながら考えてた。
以下がセトリ。
P.S.「SUPER!!」だけでなく「破顔」でもダイちゃんはギターを掻き鳴らしていたよ~。
あとオマケ。
【Fevermanダンス 教則動画】
— 山内総一郎 (@ff_souichiro) February 28, 2019
講師 加藤慎一
みんな‼︎ 一緒に踊ってね‼︎ pic.twitter.com/03loZsU0lu
以上。終わり。