いま思うことを

 僕は赤い公園の「Highway Cabriolet」が異常なまでに大好きだ。


赤い公園「Highway Cabriolet」Music Video

 

 YouTubeに公開された2019年の2月15日から音源化されてリリースした10月23日までの期間。ほぼ毎日この曲を聴き続けた。その度に僕のインスタでの文は以下のようになり続けた。

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 どれも「消えない-EP」に関することばかり。Twitterも検索すると過激過ぎるくらいこのEPについてツイートしている。その中でも夜の街に合うオシャレなサウンドを身に纏った「Highway Cabriolet」は群を抜いて良く、知らぬ間に僕はこの曲の虜になった。そのため、異常なまでにこの曲が好きになったのだ。音源化されてからはどこに行くにしてもプレイリストにこの曲をぶち込んだ。これだけ聴きまくった曲も最近では珍しい。EPも何周か聴いてはまた初めから聴くことを繰り返した。過剰に言うと最早愛着しかない。


赤い公園 『消えない - EP』全曲ダイジェスト トレーラー

 LIVEでもアレンジされていき、2019年の6月に名古屋で行われたサーキットイベント「サカエスプリング」ではラスサビの終盤で「回しても回してもLove Song」を石野理子がアカペラで歌うといったこともした。

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   テンポを早めるだとか音を大きくするだとか、そういった試行錯誤を積み重ねながらツアーを行う毎に進化していった。新しいアルバムを聴いてワクワクし、配信LIVEを観て進化していくメンバーと楽曲を聴いて(次はリアルのLIVEに行く!)と決めていた。

 

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 その矢先。月日は流れ「消えない-EP」がリリースされてから約1年。ギターの津野米咲が亡くなった。ニュースを見た10月19日はどこかふわふわして地に足つかない状態で生活をしていた。好きな曲を聴くこともままならない。試しに「Highway Cabriolet」を聴いてみるもギターが泣いているように聴こえた。ギターが特徴的な楽曲で、このギターで虜になったのに聴くのが辛くなってしまった。時間を置いたらまた聴くことができるかもと思い僕はEPを一周したタイミングで聴くのを止めた。

 

 しかしながら音楽で受けた悲しみは音楽で埋めたい派の自分にとって音楽の無い世界には生きていけない。そうしてASIAN KUNG-FU GENERATIONのアルバム「マジックディスク」を再生した。

music.apple.com

 

 1曲目の「新世紀のラブソング」で歌われたあるフレーズに目が止まった。

 

夕方のニュースで何処かの誰かが亡くなって

涙ぐむキャスター それでまた明日

そんなふうそんなふうには取り上げられずに

僕らは死ぬとして

世界は続く 何もなかったように

 

www.youtube.com

 関係者にとってみれば10月19日は忘れられない1日であるのと同時に、ある人にとってみれば10月19日はいつもの1日である。様々なニュースに流れては何もなかったように1日を、1ヶ月を、1年を世界は続いていく。何もなかったように。そんな歌詞にドキッとした。

 

 今は赤い公園の楽曲を聴くことはできない。好きな曲が寂しく聴こえることも実感してしまった。

 でも、いつかちゃんと聴ける日がきたら鳴り響く音を楽しむように聴いていきたい。感謝の気持ちを持って。その日まで「Highway Cabriolet」をはじめとした他の楽曲に対する想いの灯火は消さないでおきたい。好きな気持ちはきっと 消えない 。

 


赤い公園「消えない」Music Video