くるりの「東京」とレミオロメンの「電話」を徹底的に分析したら涙腺崩壊して身体が乾燥した後に梅雨で潤って元に戻った
この世には6月という季節にピッタリな曲が2曲あります。
- くるりの「東京」
- レミオロメンの「電話」
- Mr.Childrenの「innocent world」
の3曲ですね。あれ!?3曲!?
という綾瀬はるかのような天然さは置いといて、今回はくるりの「東京」とレミオロメンの「電話」という2曲の共通点を書きたいと思います。悪しからず悪しからず。
コード進行
まずはコード進行なんすよね。2曲とも「E」をキーとしたコード進行で進んでくんすよ。あっ、「E」(カッコ と イー)で「カッコイイ」じゃないよぉ~。
この「E」というコードには主にA、B、F♯m、G♯m、C♯mが使われます。なぜこのコードなのかや詳しいこと、B6やAM7等の細かいコードはYouTubeなりスコア本を観て・見てください。僕も感覚でやっとるんで知らんのですわ。とりまそんな感じです。
くるりの「東京」とレミオロメンの「電話」をコード進行を見てみましょう。ここでは耳コピとYouTubeでコピーしとる人を参考にします。
東京/くるり
イントロ
/A→E/B→C♯m/F♯m G♯m/A/
/A→E/B→C♯m/F♯m G♯m/A/A G♯m F♯m/E
こんな感じです。AとEなんてハイポジでやっとるんすよね。5f→12fでFの形を保ってここは弾いちゃっとる。岸田さんすげぇ…。
AメロとBメロとサビ
/E/B/F♯m/A/
基本的にAメロとBメロとサビは同じコード進行。ここはローポジ。
1番のサビ前
/E/B/F♯m/F/
君に電話しようと思った
のこの歌詞。ここだけベース音が下がる仕組み。LIVEでは違うんすけどCD音源ではこのコード進行で。僕はここが素直に好きなんすよね。
2番のBメロ終わり
/A→E/B→C♯m/F♯m→G♯m/A→B♭dim/B→Cdim/C♯m→D/D
俗に言う間奏となる場所。ベース音を負って行くのが東京へ向かうまでの電車の道中みたいな感じが毎回します。とりあえずコード進行はこんな感じ。
アウトロはイントロと同じコード進行で曲が終わる。これがくるりの「東京」という曲なんすよね。
電話/レミオロメン
イントロ
アルペジオは分からん。ハイポジのF♯(9f)あたりで探してください…
/AM7/E/AM7/E/C♯m/B/E/
アルペジオの後のジャカジャカしとるコード進行は「東京」と少し似てますね。
Aメロ
/AM7/E/AM7/E/C♯m/B/E/
「東京」に比べてコードは多いですけど、その分起伏の激しい感じを出しとるから良きなのでは??と思ってます。特にE→C♯mに行く時がそのように感じますね。
Bメロ
/F♯m→B/E→C♯m/F♯m→B/E/E→G♯dim(?)
ポイントはサビ前のE→G♯dim(?)の音。ローポジのE。3弦1fと5弦2fと4弦2fの押さえ方から更に2弦1fを押さえるとあの音になります。僕はここが好きなんすよね。「これからサビ行くぜ!」みたいな気がするし。
ちなみに「東京」で言うとこのFに当たると個人的に考えています。
サビ
/AM7→B BonC/E/C♯m/F♯m/G♯m G♯7/AM7→B♭m7-5/B→BonC/×2
ベース音の移動が目まぐるしい。
ベース音…。皆さん思い出してください。「東京」のイントロでF♯m→G♯m→A→Bというコード進行があったと思います。似たようなコード進行が「電話」だとサビで出てくるんですよね。ここをレミオロメン(藤巻さん)は逆手に取って主人公の焦燥感を表現しとるんかなって毎回聴く度に思います。
それにしてもB→BonC→AM7というコード進行よ。想像つかん。
Dメロ
イントロのアルペジオ+AM7→E
/C♯m/B/E/
ここは2番のサビ終わりで一回静かになるとこですね。「天気予報も」のとこ。
「まだまだ」でC♯mへ行くと。DメロにしてBメロの勢い。なおG♯dim(?)は出てきません。
アウトロ
/AM7/E/
これの繰り返し。これをローポジでやるのは味気ないと思うんで、DM7(3弦2fと2弦2fと1弦2f)をそのまま7fまでズラして弾くとハイポジAM7ができてLIVE verっぽくいけますし、ローポジのEをA(4弦2f 3弦2f 2弦2f)の形で7fへ持っていくと簡易的なEの音が出せます。僕はこれでアウトロを余分に弾いて何回もおかわりしながらLIVE verっぽく弾いてます。
コード進行の考察
「東京」ではAを使っとることで、君がいないことを情熱的に表しとる印象。逆に「電話」ではAでもAM7と温かみのあるコードを使っとることで、静かながらも諦められないような印象を受ける。そんでもって温かみがあるという感じというか。そのような事が分かりました。
歌詞の世界観
それでいて歌詞の原風景というか、世界観がこの2曲は結構似とるんすよね。それをここでは書いていきます。
東京編
「東京」だと上京したての主人公が出てきます。それが、
東京の街に出てきました
相変わらずわけの分からないこと言ってます
ここに出てきます。それ以降は東京←→何処か でやり取りが繰り広げられていくわけですね。遠距離故に電話で。
雨に降られて彼らは風邪を引きました
相変わらず僕はなんとか大丈夫です
よく休んだらきっと良くなるでしょう
東京で雨が降って外遊びをしとった少年たちは風邪を引いた描写が分かる。そっからのテンションで、
今夜 ちょっと君に電話しようと思った
意を決したというか。恋しくなって電話をしようとする決断の早さに尊敬の念を抱いております。ここがこの曲における電話スポット part.1
君がいないこと
君と上手く話せないこと
君が素敵だったこと
忘れてしまったこと
サビのこの歌詞で何杯も白飯をかきこんで喉に詰まっております。久しぶりに君と電話することの緊張する感じが素直な気持ちで表れとるのよね。
話せるからこそ安心して忘れることもあったり、そもそも電話する前に話題をリストアップするも電話する勇気の前に散ってまったり。どっちでも取れるこの表現に毎回感服なんすよね。素敵なサビだ…。
話は変わって今年の夏は暑くなさそう
相変わらず季節に敏感にいたい
早く急がなきゃ 飲み物を買いに行く
2番の歌詞の始まりよ。夏が暑くないということは冷夏ということが何となく分かるんすよね。それでいて湿気にも関連すると。
でも、何でそんなに早く飲み物を買いに行くのかが毎回気になる。飲み物が多く出てくるくるりの曲の最初にして突きつけられた難題。「この飲み物は何なのか?」という話。
多分、経口補水液やと思う。
経口補水液を買いに行ったその後にサラッと、
ついでにちょっと君にまた電話したくなった
って言うんすよね。上京してきて何とか電話ができた後の話で、この展開が最高に気持ち良いんすよね。この流れから聴くサビだと情景も何も変わってくると思います。
東京に来たとはいえ、やはり「電話」がキーポイントになってくるのは大体分かりましたかね。
電話編
「電話」では遠距離恋愛の様子が描かれとるんすよね。もちろん主人公目線。かいつまんで歌詞を書いていきます。
こんなに暑い日が続いてる
元気でいるかい? 心配さ
僕は相変わらずだよ
この始まり。これは電話でのやり取りを描いとるように思うんすよね。当たり前ですけど。
受話器越しになると照れるけど
そりゃ一緒がいい 当たり前さ
思うほど上手くいかないけど
注目!「東京」のサビの歌詞で出てきた「君と上手く話せないこと」を詳細に表したような歌詞!似とるようで、でも思っとる事は同じような歌詞がここなんすよね。個人的にそれを思って聴いてます。
闇深く心細く それでも光射し 泣いたり笑ったりさ
別の街に暮らす君よ 寄り添ってやれないが
僕はここにいる
ここも注目してほしいんですけど、最後に「僕はここにいる」って言い切っとる訳じゃないですか。「東京」では「君がいるかな」ってぼんやりしとって「電話」では言い切っとる。
主人公目線やからっていうのもあるけど、僕はここにいるという存在証明をしとると思うんすよ。ここの対比が面白いなぁと毎回思います。
空梅雨の割には早い台風
そっちもそうだろ? 嫌な天気さ
ちょっぴり寂しくもなるね
ここも注目してほしい。「東京」での「今年の夏は暑くなさそう」という歌詞とここの歌詞。どちらも2番のAメロで天気の話題が出てくるのよね。冷夏と台風については下で詳しく。
天気予報も 違うくらい 離れてしまったね
まだまだ 暑い日が 続くみたいだよ
ここは両方の意味で捉えられるように感じます。関係が終わったようにも、忙しくて電話が取れないとかね。ただ、分かることは暑い日が続くことだけ。
晴れ渡り雨少なく それでも潤って 泣いたり笑ったりさ
別の街に暮らす君よ 寄り添ってやれないが
僕はここにいる
1番のサビに出てくる「闇深く心細く それでも光射し」とこのラスサビの「晴れ渡り~」の比喩表現。作詞した藤巻さんの心情を捉えとるのが際立って上手く寂しさとリンクさせとる。心と気象…あっ!気象というか気性でどっちも人の心を表しとるのか!!やられた…。
2曲の歌詞の考察
当事者じゃないんで詳しいことは分かりませんが、地元を離れて前よりも話せなくなった現状を電話で繋いでいるのが興味深いなと。尚且つ夏前という季節や気象状況も出てきて情景は想像しやすい。そんな事が分かりました。
今年の夏は暑くなさそうと空梅雨の割には早い台風の気候比較
「東京」に出てきた 今年の夏は暑くなさそう
「電話」に出てきた 空梅雨の割には早い台風
の歌詞。これって実は繋がっとるんじゃないんかなって思います。理系でもなければ天気にめっちゃ詳しいということではないので、ここではサイトの情報を並べて書いていきます。
まず、冷夏って「エルニーニョ現象」によって引き起こされるんすよね。これは主に7月~9月に発生して高気圧とも関連して台風を妨げとると。その結果として台風の発生が少なく冷夏になる傾向にあるんすよね。秋に台風が増加するのはエルニーニョのせいやということ。
エルニーニョで秋以降に台風か “ポテチショック”再来の恐れ|日刊ゲンダイDIGITAL
これが「東京」の歌詞に出てくる気象状況。
じゃあ空梅雨は何かと言ったら高気圧の張り出しが弱いことなんすよね。仮に沖縄に高気圧が張っとって本州は高気圧の張りが弱かったら沖縄にしか雨は降らない感じ。
これが「電話」での気象状況。
つまり、エルニーニョ現象は夏の高気圧が弱まっとるから冷夏になって、空梅雨はそもそも高気圧が張りきれてないから降らないということが分かる…はず。詳しい方がいたら指摘をお願いします。
ただ、どちらもシーズン後半に台風が増加したり豪雨になったりする傾向になると文系ながらギリギリで答えを出します。
ちなみにレミオロメンには「東京」という曲がある
くるりに「電話」という曲はありませんが、レミオロメンには「東京」という曲があります。
アルバム「花鳥風月」に収録されているロックサウンドゴリゴリな曲でして。サウンドはダークで激しいとのこと。
花鳥風月 (レミオロメンのアルバム) - Wikipedia
コード進行はくるりの同曲と似てないので関係ないっす。
サビもD→E→A→AonG♯→F♯mみたいなコード進行なんで関係ないっすね。
歌詞も上京してからじゃなくて、地元での景色が東京でも見えちゃったような歌詞になっとるのよね。ここでは割愛させていただきます。故郷を離れてやって来た新しい場所で地元の空気を感じたらこの曲を聴いて下さい。きっと分かると思います。
この2人が去年のMt.FUJIMAKIで共演
藤巻さんが2018年から主催しとる野外音楽フェス「Mt.FUJIMAKI」の2回目開催に当たる2019年に岸田さんが出演したんです。その日の演目やフェスの状況等はこの公式レポートに書いてあります。
藤巻さんが岸田さんをオファーした経緯等は分かりません。ただ、それのヒントとなりそうな文が藤巻さんのインスタに2つありました。
1つは藤巻さんにとってくるりのアルバム「TEAM ROCK」は大学時代に良く聴いた・彩った1枚だから。
もう1つはくるり主催の「京都音楽博覧会」(音博)をオーガナイザーとして成功させとるから。
この2つの観点でオファーをしたのかなと思います。ミュージシャンとして、野外音楽フェスのオーガナイザーとしての2つの顔を持つ岸田さんを尊敬してオファーをしたと思うとジーンってしますね。感慨深い。
なお、このフェスでお互いの持ち曲である「東京」や「電話」といった曲を演奏したような情報はないです。なので次は音博に藤巻さんが出演して歌って喝采を浴びる…なんて妄想をしております。
スタジオリハーサル中の岸田 繁さんのもとへご挨拶に。
— 「Mt.FUJIMAKI」Official (@mtfujimaki1) 2019年9月19日
9/29の山中湖のステージでは、どんなナンバーが響き渡るのでしょうか🗻
今から楽しみですね😊🌈
(スタッフS)#MtFUJIMAKI #岸田繁 #藤巻亮太 pic.twitter.com/v81WCOo2xR
にしてもこのツーショット。素敵だ...(恍惚)
まとめ
言いたいことは言い切ったので何も書きませんが、強いて書くならどちらの曲もメジャーデビューシングルということでしょうね。くるりの「東京」は佐久間正英さんが、レミオロメンの「電話」は小林武史さんといった名プロデューサーが立ち会って手を加え完成させています。改めて聴くと「東京」はベース音の下がり方といい佐久間節が炸裂しとるように感じますね。コバタケは...LIVE verでのキーボードの感じがそれにあたるのか...な?
まぁ、そんな感じですかね。
これからの季節にピッタリの2曲。新しい観点から聴いてみてはいかがでしょうか。
お相手はオールドマンでした!ではでは!