【ネタバレあり】スリーピースバンドが似合う男・藤巻亮太の弾き語りツアー2019 〜in Zepp Nagoya〜
あれは5年前の夏のこと。アルバム「HORIZON」をブックオフで買って聴いた時に全てが拓けたように感じた。僕がレミオロメンに初めて虜になったのはその時。
以来今まで聴いてきてるけど、好きな人と話してる時や付き合った時、失恋した時には必ずレミオロメンの音楽がそばにいます。特にアルバム「風のクロマ」は失恋した時に聴いて支えられました。故にその時の感情を思い出すんでこのアルバムはトラウマです。
そして平成も終わりが近づいてる2019年は4月の6日。僕は初めて藤巻さんの声を生で聴きました。
うっとりしてしまう藤巻ソロ曲
「マスターキー」って壮大な曲だなぁって改めて思ったんです。アルバム「北極星」の中ではドラムもベースも入ってて収録されてるんですけど、それがアコギ1本の弾き語りで歌われてて。いやぁ、世界観がバリ広いなって思いましたね。
そっからの「指先」もそう。多分あれは半音下げやと思います。10カポは同じで半音下げかなと。でもあの曲の持つ透明感は失われてなくて、何回聴いても良いですね。ほんとに。
「紙飛行機」とか「花になれたら」とかいう曲の疾走感はえげつなくて、ソロになってからロックしてる曲が増えたように思うんですけど、この2曲は特にそう感じます。スリーピースっていう形態もその要因だと思いますし。その形態だから生み出せた疾走感が心地良かったですし、久しぶりにアルバムを聴き直そうと思いましたもん。
そして「日日是好日」や「北極星」というアルバムタイトル曲の存在感。自然と聴くだけで元気が出る「日日是好日」なんて、今の藤巻ソロの代表曲の1つじゃないですかね。必ずLIVEでは演奏されますし、藤巻さんのお気に入りで好きな曲なんかと感じます。
で、で。「北極星」ですよ。アコギの印象が強かったんですけど、まさかのエレキ。赤色のテレキャスター。しかも同期なし。ギターとベースとドラムで成り立ってたんです。もうそういうのが大好きなんで、この演奏は永久保存版で何かにパッケージ化されて発売してほしい。エレキで曲の細部まで再現するとかもう最高よ。これは。だから何かしらの機会かなんかで映像化してほしいです。期待してます!
あとは新曲の「僕らの街」ですね。これは黄色のテレキャスターで弾いてたんですけど、半音下げチューニングの曲ですね。コード進行も藤巻さんの手癖でもある「B♭→C→F」が使われててなるほどでした。
ただ、今日1回しか聴いて聴いてないので上手く曲の感じが掴めなかったです。(当たり前)
それ以上に音数が多いんだろうなぁって想像してるので、スリーピースでは表せられない音があるのではと思います。音源化されたら詳しく聴きたい1曲です!
藤巻亮太 「僕らの街」(Music Video Short.)
そんな感じで盛り上げつつも聴かせる曲を届けた藤巻さん。藤巻楽曲の魅力は聴くだけでうっとりしてしまうこと。声が年々柔らかくなっている事もあって癒されてます。癒された故に弾き語りでうとうとしてまってモロ子守唄よ。贅沢やけど。
レミオ楽曲の勢いは健在
こっからはレミオ編で。
本編は「電話」から始まったんです。3日にリリースされたセルフカバーアルバムのアレンジになってて。藤巻さんが1人で出てきてアコギ1本で弾いたんですよ。この曲は音源と同じ感じ。で、ちゃんと聴こえたんです。「あっ、コードEとAmaj7の音だ」って。サビの終盤辺りはハイコードで弾いてイントロで聴かれるアルペジオに繋がるんだって観てて思いましたね。それにしてもこの曲が盛り上げ曲っていうのも面白いなぁ。
「永遠と一瞬」はもろセルフカバーと同じ感じ。でもアコギとドラムっていうスタイルで、見た事あるなぁって思ったらチャットモンチーやったっていう話。
このアレンジがまたぐうの音も出ないんですけど、レミオの時の歌い方とソロの歌い方が混ざってて良かったんですよ。アルバム聴くと分かるんでそちらで是非。
からの「五月雨」!ここでお客さんが立ち始めてLIVEらしいLIVEになったんです。座りなのに立つんかって。立つんか藤巻よ!って思って。
この曲の時に思ったのがやっぱり藤巻さんはスリーピースバンドのボーカルが似合うということ。
この赤いギターでかき鳴らしていたのもあるけど、姿そのものがレミオロメンの藤巻亮太そのものやったんです。それを思いながら観てたらもう脳内はレミオロメンのことしか考えられなくなって頭の中は迷路状態。で、目の前はロック藤巻バンド。訳分からんくらいに藤巻さんがかき鳴らすギターがカッコよすぎて最高でしたね。
またドラムのよっちさん(真ん中)とベースのなかむらしょーこさん(右)の力強い演奏のこと。なかむらさんのベースはマジでヤバい。迫力と熱量しかない。それがロックしてた事もあってカッコ良さマシマシでモロ絶頂。その真ん中に立って歌う藤巻さんに終始惹かれてました。
半音下げだった「Sakura」と原キーだった「南風」が続いてですね。もう、それはそれは最高でしたよ。盛り上げに一役買う曲なんだって改めて思わされましたし、観ているお客さんの年齢層は高めでしたけどこの時だけは皆さん少年少女になってましたもんね。そう感じました。
そんでもってのサビのワイパーという名の手を左右に振るあれ。「南風」に至ってはAメロでPPPH、Bメロで手拍子をやってサビでワイパーなんです。初めて観たんですけど驚愕ですよ。もう最高。(霜降り明星の粗品ボイス)
それにしてもこの2曲がキーボード無くても演奏できたのが驚き。同期が無かったんですほんとに。ストリングスをSNOW並に盛ってる2曲ですけど、普通にスリーピースで演奏してたのを観ると復活LIVEは3人でもできそうな気がします。というかしてほしい。
あと、観ていて「Sakura」のBメロ~サビをレミオロメンのドラムの神宮司治さんが観客を煽って誘導するですけど、それが恋しかったというか。切実に欲しかった。
そして「昭和」と「春景色」というアルバムに収録されてる曲を演奏すると。原曲の空気感を保ちつつ、テンポを変えたりちょっとした小技を入れたりしてましたね。
それにしても「春景色」の間奏の演奏がめちゃくちゃ好きになりましたという話を置いときます。詳しくは曲を聴いて下さい。
そして「雨上がり」!「日日是好日」から「花になれたら」の繋がりで演奏されたから会場の熱気は最高潮で。そんでもっての始まりがレミオロメンのLIVEでよく見られたドラムのシンバルを鳴らす演出からだったんですよ!どう説明していいんか分からないので、とりあえずレミオロメンのLIVE verと同じでした!
で、「五月雨」でも書いた通りにスリーピースでの演奏で胸が熱くなったんです。それは「雨上がり」でも同様で。この曲を弾いてる藤巻さんの真剣な眼差しはレミオロメンの藤巻亮太と同じ。ソロとは違うロックに囚われたバンドのボーカルで、それは紛れもないレミオロメンのボーカルの姿だったんですよ。そこがまたたまらなくて胸が熱くなりましたね。これほどまでにスリーピースが似合うボーカルはいませんよ。「雨上がり」こそスリーピースやるからこそのカッコ良さがあると思うんですけど、それをこの目で観たように感じたんです。やっぱり原曲通りに演奏されると胸が熱くなりますよほんとに。
そしてアンコールで歌われた「もっと遠くへ」という曲。セルフカバーアルバムの方で歌ってて。名曲はバージョンが違っても名曲っていうことが改めて分かりましたね。カポ無しでの演奏。原曲に比べてポップさがあったんで、詳しくはアルバムを聴いてくださいな。
そして最後の「3月9日」に繋がる訳です。しかもマイク無し。アコギと藤巻さんの声のみ。あそこまでクリアな声と音で会場を埋められるのはすごいと思います。遠くにいても聴こえたり、とにかく出す音にムダが無かったんです。直に耳に届いて、それに感動してジーンときました。思い入れがある分、身体の中に音が溶けていくのが分かりましたね!
活動休止して7年が経ちましたけど、レミオロメンの曲が流れた時の盛り上がりはとてつもなかったです。その点からまだまだ曲で盛り上がれるのが分かったんで健在だなぁって思いましたね。
最後に
レミオロメンを待ってる人が多くいるという事が分かったLIVEでしたね。ソロのLIVEでもちろんソロ曲で盛り上がったのもありましたし、バラードを聴いてジーンときました。けど、それ以上にレミオ楽曲での盛り上がりは桁違い過ぎて圧倒されたんです。やっぱり根底にはレミオロメンが観ている人にはあってそれは間違いないんだなぁって。
MCで来年は旅をしたいって藤巻さんが言った時に前列から「えー」っていう声が聞こえたんですけど、その「えー」も活動再開が遠のいた「えー」と、新曲を聴く期間が遠のいた「えー」があると聞いて思いました。藤巻さんは旅をした分、楽曲制作に還元したいと言ってたんで今からすごく楽しみです。
とりあえずソロのアルバムを1年~2年ぶりくらいに聴き直して聴きまくろうと思います!
終わり。